医療コラム/塩谷郡市医師会

塩谷郡市医師会のリレーコラム。毎回テーマを変えて各分野の話題をご提供

第25回「在宅療養における便秘トラブル」

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     黒須病院 副院長 民上英俊(さくら市)

     在宅介護を受ける方で便秘による排便トラブルはよく見られます。便が出ない、硬くて少ししか出ない、うまく出せず便失禁を繰り返すなどです。排便には”力”がいります。

     下腹部に力を入れる行為は、体力が落ちた方にとっては難しいことです。

    排便に必要な力不足が排便をしにくくなる原因のひとつになっています。また、水分不足で便が固くなってしまったり、飲んでいるお薬の影響で便秘になってしまった、など便秘の原因はいくつか考えられます。

     便秘というと、「何日も便が出ない状態」と捉えている方もいると思いますが、排便があってもすっきり出し切れていないケースも見られます。要介護の方ですと便意がないまま、たまった便が一気に押し出されるなど、便秘が原因で便失禁を繰り返す方もいます。反対に週に1度しか便が出なくても、問題ないという方もいます。食べた量に見合った量が定期的に排出されていれば、それがその方にとっての正常な排便のペースです。排便の有無や回数だけでは、便秘かどうかを判断できないということです。

    *便秘解消のポイント

    1.食事

     スムーズな排便には、水分摂取が非常に大きな役割を果たします。朝起きた直後にコップ1杯の水を飲むのがおすすめです。また繊維質の食事の摂取を心がけましょう。食物繊維は、体の中で消化吸収されず便の量を増やしてくれます。納豆などの豆類、イモ類、海藻類などに多く含まれています。

    2.運動 

     適度に運動しましょう。体を動かすと新陳代謝もよくなり、腸の運動を助け、消化吸収もアップします。ベット上生活のかたもベットでゴロゴロしているだけで腸が刺激されます。

    3.姿勢

     便座に座ることが可能なら下腹部に力が入る姿勢をイメージしましょう。両かかとを上げて、前かがみになり踏ん張る。こうすると、肛門に力を入れやすいです。ロダンの彫刻『考える人』をイメージしてください。



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