医療コラム/塩谷郡市医師会

塩谷郡市医師会のリレーコラム。毎回テーマを変えて各分野の話題をご提供

第8回 訪問薬剤師について 

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         ポニー薬局矢板店 福田高雄(矢板市)

     近年、自分で病院を受診できないため在宅医療を受けている方や、自分で薬の管理ができない方などを対象に薬剤師が患者様宅へ訪問する訪問薬剤師の仕事が増えてきました。

    訪問薬剤師の主な仕事は、薬を正しく服用・使用することが難しい患者様を支援し、無駄な薬を無くすこと(残薬の調整)です。

     埼玉県薬剤師会が2014年に高齢者150人の自宅を訪問した調査では、ほぼ全員に残薬が確認されました。飲み薬以外に糖尿病に使う注射薬が大量に冷蔵庫に残っていたり、10年前の塗り薬や目薬なども残っていました。残薬が生じる理由は「何に効くか分からない」「つい飲み忘れてしまう」「複数の診療科を受診しており、種類が多いので薬の管理ができない」「飲みづらいので飲まない」など様々です。75歳以上の患者様の残薬の薬剤費だけでも全国で年間約475億円と推計されているデータもあります。

     私が担当した一人暮らしの患者様の話です。循環器・内分泌・消化器・皮膚・呼吸器・眼科の6つの診療科を受診していました。それぞれの診療科から1〜2か月分の薬が処方されていましたが、薬の管理が出来ず、体調を崩されてしまったようでした。担当のケアマネジャーから依頼がきて、患者様宅に訪問してみると段ボール1箱分の残薬がありました。そこでそれぞれの診療科の主治医に連絡し、1回に飲む薬を1包にまとめて調剤する指示をいただき、全ての診療科の薬を1包にまとめました。また薬を飲む必要性を入念に説明したところ、飲み忘れが無くなり、今では元気に過ごされています。結果的に薬の種類も減ることになりました。

     以上のように訪問薬剤師は、薬の飲み合わせや量に問題ないかを調べ、飲み方や保管方法などの提案・指導もしています。もしお薬のことでお困りのことがあれば、まずはかかりつけの薬局にお気軽にご相談してみてはどうでしょうか?



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