医療コラム/塩谷郡市医師会

塩谷郡市医師会のリレーコラム。毎回テーマを変えて各分野の話題をご提供

第11回 子育ては無煙環境で

0

    森島医院 院長 森島 真(さくら市)

     2020年に開かれる東京オリンピックの準備が始まりました。その一つに、受動喫煙防止対策があることをご存知でしょうか。オリンピック開催都市は法律や条例などにより、飲食店を含む公共の場所を禁煙にすることが求められるようになりました。東京も例外ではなく、オリンピックまでに法的規制がなされるでしょう。

     受動喫煙による健康被害は、おなかの中の赤ちゃん(胎児)や小さなお子さんほど深刻です。妊婦さん自身の喫煙はもちろん、妊婦さんの周りでの喫煙によっても、胎児の発育が悪くなります。また、受動喫煙によって、乳幼児突然死症候群や気管支炎、肺炎、中耳炎などのリスクが高まることが知られています。

     健康増進法により、保育園や幼稚園、小・中学校などのほとんどが敷地内禁煙になり、子供たちは快適な学校生活を過ごせるようになりました。しかし、喫煙する家族がいる場合、家で過ごす時に受動喫煙の危険が生じます。換気扇の下で喫煙しても部屋中に煙の粒子が拡がりますし、ベランダで喫煙しても、衣服にしみ込んだ煙や、吐く息と共に吐き出される煙が室内の空気を汚します。車の中での喫煙は、同乗者が高濃度の煙を吸わされるため、特に危険です。それゆえ、海外では、子供を乗せた車で喫煙することを禁止している国さえあります。

     タバコの害は、煙だけではありません。子供たちは好奇心が旺盛であり、喫煙する大人の姿を見ると、おいしそうとか吸ってみたいとか思ってしまいます。吸い殻にも興味津々で、目を離したすきに、口にくわえたり飲み込んだりします。吸い殻は、子供の誤嚥事故の代表格です。

     このように、タバコは子供にとって、とても危険な存在です。子供たちの健やかな成長のために、子育て中はタバコのない環境づくりを心がけてください。 



    categories

    selected entries

    archives

    search this site.

    others