医療コラム/塩谷郡市医師会

塩谷郡市医師会のリレーコラム。毎回テーマを変えて各分野の話題をご提供

第7回 虫歯の話

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     塩野歯科医院院長 塩野正幸(さくら市)

     むし歯はどうしてできるのでしょうか。甘いものを食べるとどうしてなりやすいのでしょうか。簡単に説明しましょう。むし歯は、口の中に住んでいるバイキンが出す酸っぱい液(乳酸)によって歯が溶けてしまった結果です。歯の表面だけが溶けている状態では痛みを感じませんが、やがてむし歯は歯の中心に向かって進行し、神経のある部分(歯髄)に達します。そうすると激しい痛みに見舞われます。

     口の中に住んでいるバイキンは600種類もいるといわれています。このうち、むし歯を引き起こすのがミュータンス菌です。このミュータンス菌は砂糖が大好きで、みなさんが砂糖を含んだお菓子などを食べるのを待っています。ミュータンス菌が砂糖を食べると、乳酸という強い酸性物質を作ります。この酸の力で歯が溶けてしまうのです。また、この糊状物質は水に溶けにくいことから歯の表面にこびりつきます。これが歯垢(プラーク)です。ミュータンス菌は砂糖を使って歯垢という家を作り、その中に住んでいることになります。ですから、歯磨きで歯垢を落とすと、ミュータンス菌の家を壊すことになり、その結果むし歯が予防できるのです。でも、口の中から完全にミュータンス菌を取り除くことはできません。では、歯磨き以外にはどうすればより良い予防ができるのでしょうか。それは歯を強くすることです。

     歯を強くする、すなわちミュータンス菌が作る酸に負けない歯にするために、フッ素(フッ化物)が世界中で広く使われています。フッ素が歯に触れると、少し溶けかかった歯を元の状態に戻してくれたり(再石灰化)、歯をより硬くして酸に溶けにくくしてくれます。

     むし歯予防のためにフッ化物を利用する方法はいくつかありますが、最も手軽な方法はフッ素配合の歯磨剤を毎日使うことです。今、お店で売っている歯磨剤のほとんどにフッ素が入っています。また、学校などでは、フッ素洗口液でブクブクうがいをすることで、むし歯予防に取り組んでいるところもあります。

     さて、むし歯ができる仕組みとその予防についてお話ししました。子どもたちがむし歯にならないために、甘いものを食べる回数を減らし、歯磨きをする習慣を身につけさせましょう。



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