医療コラム/塩谷郡市医師会

塩谷郡市医師会のリレーコラム。毎回テーマを変えて各分野の話題をご提供

第6回 嘔吐・下痢

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    檜山医院 霤隋[畛辧覆気ら市)

     ウイルスや細菌、寄生虫等のさまざまな原因による下痢、腹痛、嘔吐等の症状を呈する感染症胃腸炎。なかでも感染力の強いノロウイルスは、平均潜伏期間24〜48時間、吐き気・嘔吐、下痢、腹痛、発熱等の症状があり、2〜3日で回復することが多い様ですが、高齢者や小さいお子さんは合併症を伴い重症になることも。極めて少量のウイルス粒子でも感染してしまう強い感染力があり、更に様々な環境中でも安定して感染力を保っているものもあるようです。

     また、不顕性感染者(症状のでていない方)も存在しており、感染者が便中にウイルスを排泄し続ける期間は、小児で約4週間、成人では約3週間とも言われており、食中毒による集団感染等は、ノロウイルス感染から回復して間もない方や、不顕性感染のかた(調理者など)による食材汚染等が原因の大部分と考えられているようです。発病した方の便や吐物の処理、また触れたドアノブやペーパーホルダー、床、壁等、適切な消毒を徹底することはもちろん重要ですが、感染していながら症状が出ないままの方からも感染の可能性があるため、流行期は特に帰宅後、調理や食事の前、おトイレの後など手洗いを念入りに行うことが重要です。

     次にロタウイルス胃腸炎は、5歳までにほとんどのお子さんがかかるといわれていますが、初めてかかった時には激しい症状が出やすい傾向があるようです。大量の下痢便、激しい嘔吐による脱水症状には要注意です。

     これらのウイルスに効果のある抗ウイルス剤はなく、通常対症療法が行われます。

     ロタウイルスは、ワクチンによる予防が可能ですが、ノロウイルスは、欧米で試行されているワクチンによる感染予防対策の試みはまだ研究中とのこと、よって感染症の通常の予防策に徹し、食材汚染に注意し、しっかり加熱、家族全員がしっかり念入りに手洗いすることが基本と考えられます。

     また、小児の場合、嘔吐や不機嫌等が続くときは、これらの胃腸炎以外の病気の初期症状の可能性もあるため、早めの受診を心がけてください。



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