医療コラム/塩谷郡市医師会

塩谷郡市医師会のリレーコラム。毎回テーマを変えて各分野の話題をご提供

第16回 食道がん

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    村井胃腸科外科クリニック 院長 村井成之(矢板市)
     
     私が医師になった頃は、長期生存は望めない病気でした。
     近年、早期診断方法の開発、手術方法、術後管理の進歩により生存率は、はるかに向上しています。一定の条件がそろえば、内視鏡治療で5年生存率100%近くになります。しかし、この条件から外れれば手術をすることになります。
     女性より男性に多く5倍以上です。50〜60才代に多く、最大の原因はタバコとアルコールといわれています。
     食道は、顔部、胸部、腹部大きく3つにわかれ、日本人の食道がんの90%は胸部食道にできます。発見された時はすでに進行した状態が多く、化学療法、放射線療法、手術も含めた集学的治療が必要となります。
     早期の粘膜内にとどまるがんであれば、内視鏡でとってしまえばほとんど再発の心配もありません。検診でバリウムを飲んでいればいいという考え方は、いまや大きな間違いです。バリウム検査でわかる早期がんなど、ほとんどありません。さらに、はっきりした症状の出るものもあまりなく、症状が出たときはかなり進行してしまった状態です。
     定期的な内視鏡検査をすることが一番確実と思われます。
     いざ手術となると胸を開かなければならない手術になります。当然おなかも開けるわけです。食道を摘出した後は、胃管といって胃で管(くだ)を作り食道の代わりにします。大腸や小腸を持ち上げてくるのもありますが、どれもかなり大きな手術になってしまいます。
     早期発見、早期治療が一番いいんです。年1回の内視鏡検査を受けましょう。
     


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